【2】久須志神社
風丸より300m
津軽には各地区に一つずつといっていいほど多くの神社があります。集落の中にある神社は決して大きくはないですが、お正月にはわらで編んだ大きなしめ縄を飾り初詣に行き、夏は地区の人が集まって宵宮と呼ばれるお祭り、三夜様と呼ばれる月を待つ行事を行うなど今でも人々の暮らしの中に根付き大切にされています。
この森田村山田地区の神社が風丸から歩いて5分ほどのところにある“久須志神社”です。同じ名前の神社が県内外にあるようですが、つがる市の久須志神社では以下の神様が祀られているそうです。
・大国主神:八百万の神で国造りから農業、商業、医療と様々な分野において力を持っている神様。
・少名毘古那ノ命:医薬の神様として有名ですが、医療技術の発展という意味で酒造りや温泉の利用を進めた神様でもある。
・宇迦之御魂神:お稲荷様という呼び名が有名、商売繁盛の神様。
参照
https://yaokami.jp/1020420/
https://日本の神社.asia/
また拝殿とは別の場所にもいくつかの神様が祀られています。
・猿田彦大神:みちひらき、みちびきの神で様々な人や物事を幸福へと導く神様。
・保食伸:食物、農業に加え蚕の神様でもある。
確かに、
旧森田村は米やりんごなど農業が盛んな地域であると同時に、JR陸奥森田駅の駅前から県道267号線沿いには商店、食堂、お菓子屋さん、床屋、郵便局など今でも様々な商いをされている方々がいらっしゃいます。
またどこを掘っても温泉が出ると言わるほど源泉の多い地域でもあるため、村内には3ヶ所の温泉施設があります。
などなど地域の生業や土地柄などを踏まえたうえで、人々が昔からどんな神様を大切にしてきたかを見ていくと信仰というのが生きていくために必要であったことが伺えます。
今は日常生活において神様仏様の存在が薄れてきていますが、今回のコロナウイルス感染症拡大で“アマビエ”が注目を集めたことなどを見ても、人間が自分たちの力ではどうしようもできない事態に直面した時、何かにすがりたくなるという衝動は今も昔も変わらないのかなぁと感じます。
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